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第102回全国高校サッカー選手権大会山梨県大会 準々決勝 韮 崎-東海甲府

第102回全国高校サッカー選手権大会山梨県大会 準々決勝 韮崎-東海甲府

 

結果

10月28日 土 10:30キックオフ 韮崎中央公園陸上G

韮 崎 0-1(0-1)東海甲府

 

 

創部100年の節目の今年の選手権は、韮崎の地で行われた準々決勝であっけなく終わった。今年の東海甲府との対戦は5月のユースリーグで負け、県総体の順位決定戦で勝ったものの、9月のユースリーグではまたも負けていた。選手権で負けたので、1勝3敗という情けない記録となった。

選手権で東海甲府に負けるのは、昭和の時代にまでさかのぼって38年ぶりとなった。僕が高校1年の選手権県予選決勝だったので鮮明に覚えている。今年は不名誉な大記録を打ち立ててしまった。

韮高は夏までは期待できそうな力をつけたのだけれど、9月以降は全くチーム力が上がってこなかった。はっきり言って、県内ベスト8の力しか持っていなかったので、実力通りの結果だと言って良い。

昨年までの韮高の敗戦は、実力を出し切っていない不完全燃焼の敗戦だった。それが今年はそれなりの実力を出し切っての敗戦なので、やり切った感はないにせよ、未練たらたらの試合後ではなかった。たくさんのOBと話をした中で、みんなが同じことを言っていた。「あれでは勝てない」。

決めなければならない決定機にゴールを決めきれない実力であり、やられてはいけないロングスローでやられてしまう実力であった。運も実力の内というのならば、運も呼び込めない実力だった。もっとやれそうなのに、やりきれないというか突き抜けられない実力のチームとなり、こういった年もあるんだな~としみじみと感じてしまった。シュートが枠に飛ばないのは、運でも何でもなくただの実力不足である。負けても特別な驚きを抱かない年であり、点を獲れなくても点を獲られなければ最後まで分からないのに、あっさりとやられてしまうのでは、妥当な敗戦であったといえる。

9月より、0-1の1点ビハインドのシチュエーションは、何度もあった。ゲームプランも選手の工夫もなく、試合終了までいつも通りの勝利を目指した負けパターンだった。試合終了後に誰かが言っていたけど、すぐに1、2年生は練習をした方がいい。3年生の努力の姿を目にしていたならば、その努力の程度なら来年もベスト8止まりである。

静岡の県予選も始まり、こちらも衝撃的な出来事が起こった。清水御三家の清水東、清水商、翔洋(旧東海一)が1回戦で敗退した。韮高が準々決勝で負けても何も不思議ではない。38年ぶりに東海が韮高を破る出来事が起こるので、韮高が50年に1度、選手権に出る確率もあるかもしれない。あと35年経たないとその機会は巡ってこない。

3年生は高校サッカー生活が終わってしまった。サッカーを取ったら、何も残らない人間にはなっていないと思うので、特に心配はしていない。自らの力不足を潔く認め、次の1歩をすぐにでも歩み出してもらいたい。