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選手権県予選 準々決勝回想

選手権県予選 準々決勝回想

 

過去10年の準々決勝を振り返る。ベスト8に進出できなかった年は、3回(12.13.14年)である。呪われた3年間と言ってよく、県内を勝ち抜く力を持っていながら、見えない力に負け、目の前の敵に無惨に敗れ去った。早期敗退をして、準々決勝を見に来ている韮高の部員を目にして、哀しく思った。

2015年からは、恥ずかしくも選手権の県大会ベスト8にかろうじて連続して進んでいる。

準々決勝の勝敗は4勝3敗となっている。

4勝

2016(H28)3-1 駿台甲府 中陸G

2017(H29)1-0 北杜 帝三G

2019(R1) 2-1 甲府商 中芝G

2021(R3) 2-0 駿台甲府 中芝G

3敗

2015(H27)1-2 山梨学院 中芝G

2018(H30)1-2 日大明誠 中芝G

2020(R2) 0-1 甲府商 中陸G

 

過去10年間で小瀬のピッチに立てたのは、わずか4回となっている。17年に1度だけ準々決勝のグランドが帝京三Gとなったことがある以外は、韮崎中央公園2面での開催となっている。中央公園での準々決勝での韮高の敗れ去り方は、法則がある。自分たちの持つ力を出し切っていない時は、必ず負けている。本来、準々決勝くらいなら、全力を出しきれない調子が悪い時でも、何とか勝たなければ全国へは到達できないのだけれど、実際の韮高は調子が悪いと、何一つ良いところがなく負けている。例外的に、15年の学院戦は、良い試合をして敗れた記憶がある。

17年の帝三Gでの試合は、雨が降り霧に包まれた、凍えるような冬の寒さだった。試合開始前まで、真白で選手が見えなかった。

 

正直、韮崎の地元で韮高の負ける姿は見飽きた。韮崎の地ならば、強力な力を出して、負けない試合をして欲しいと毎年思う。対戦する相手はかなりやりにくいはずである。本来持つ自分の力、チームの力を出し切らないで、高校サッカー生活が終わるのは、なんとも言えず惨めである。選手はもちろん、ピッチの外で見守る部員が痛々しい。勝って当たり前だと思っているが故に、そのような光景は悲惨そのものである。

 

2022年、今年は、初戦、甲府東に10点以上、ゴールを奪うことができれば、全国を見据えた闘いとしては良いスタートを切ることができる。準々決勝は順当に進むと、帝京三が勝ち上がってくる予想である。データを見る限り、準々決勝で勝つ確率は50%。準決勝でも50%である。決勝は学院に2敗。

 

我々は歴史に学ばなければならない。温故知新という言葉があるように、「故(ふる)きを温(あたた)めて新(あたらし)きを知(し)る」謙虚な姿勢を持つべきだと思っている。同じ過ちを繰り返すことは、賢い人間ではない。故きを温めない人間に対して、因縁や迷信、呪い、ジンクスなどと言って、戒めとして警告したのかもしれない。新しい一歩を踏み出すには、過去をないがしろにしてはいけない。