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ルーキーリーグ 韮 崎ー国士舘

ルーキーリーグ 韮 崎 - 国士舘

 

結果

8月11日 金 12:00キックオフ GF穂坂

韮 崎 2-3(0-3)国士舘

 

例年だと1年生の試合を夏までには何回か観るのだけれど、今年は機会がつくれず初めて生試合を目にする事ができた。1年生の選手とは、何かと顔を合わせることが多かったにもかかわらず、ルーキーも武田の里フェスティバルもプレーを観ることができなかった。

韮高のルーキーの敗戦は、ほぼ一方的に押し込まれてやられている、というサッカー仲間からの情報があった。この試合も試合開始から全く同じような展開となった。渋滞にはまり何時間もバス移動してきた直後の国士舘の選手は、そんなことはなかったかのように勢いがあり激しいサッカーをした。一方の韮高は暑さにへこたれているのか、サッカーが他人事で生ぬるいサッカーをしていた。よって前半で早くも決着の付く試合となり、3点目を奪われた時点で試合は終わった。自身のサッカーを振り返っても分かるように、前半0-3のスコアからの逆転はほぼない。自軍エリアでの一方的に攻め込まれる内容で、ビルドアップができないどころか、相手のプレスにパスが全くつながらなかった。国士舘の攻撃のほとんどがシュートかCKで完結したような印象だった。インターセプトはなく(もちろんプレスバックはない)、チャレ・カバは機能せず、こんなにもボールが奪えないものかと思った。

飲水前に、やられるべくしてやられてしまった右クロスからのきれいなシュートで0-1。飲水後、ダイナゴから縦パス1本で抜け出されて0-2。3失点目は集中力を欠いただらしのないありえない失点。前半のGKとの1対1を決めきる国士舘であり、決めきれない韮高だった。

後半は3点リードした国士舘がゆったりとした省エネサッカーをしたために、韮高は攻撃が少しずつできてきた。強度が極端に落ちた国士舘相手に、試合終了間際に2点を立て続けに奪ったけれど、決定機を決めきれない攻撃の方が試合後には残った。

暑い夏に、サッカーの上手い下手に関係なく誰でもできることは何か。それは走ることである。暑い時にやれない選手は、暑くない時でもできない。調子の良い時だけやれるような都合のいい選手は、使い物にならない。暑い時=苦しい時=やらなければならない時だとしたら、夏という季節は選手個々を見定める良い季節である。秋に向けて、最後まで信頼を寄せられる選手か、期待を込めてピッチに送り出せる選手かは、夏のプレーを良く見れば分かる。

そのような意味で、これから期待できる選手は1人だった。甘く見てあと2人を追加できる。国士舘と比べてピッチ内の主体性という面では、韮高ははるかに国士舘に劣っていた。苦しくつらい日々の中で、自分には何ができるのか。不平や不満を言うだけなら致命的である。最後に頼れる選手とは夏に闘える選手である。夏に成長するかしないかは、自分自身に懸かっている。夏のギラギラとした太陽のように、もっと自分を輝かすことができる。