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ユースリーグ第5節 韮 崎-甲府東

ユースリーグ第5節 韮 崎-甲府

 

結果

5月21日 土 日本航空

韮 崎 3-0(2-0)甲府

 

県総体が終わり、インターハイ予選が始まる前に、ユースリーグが再開された。韮高は関東大会が翌週にある。試合に臨むチームコンセプトはどのようなものかを見るには、興味深い試合となった。

甲府東は今年度1部に昇格してきたチームで、毎年1部2部を行ったり来たりしている。こういったチームに良いイメージで試合をコントロールし、大量得点ができればと思っていた。個人的には、前後半、飲水タイム前2点、後2点、計8点が目標だった。

 

第1印象としては、甲府東には申し訳ないのだけれど、ユニホームカラーがびっくりするほど、弱そうに見えた。何と言っても久しぶりに甲府東の存在を意識したので、対戦相手として見るにはかなり格下のイメージになってしまった。とはいえ、試合内容とは関係ない。現に後半は韮高が選手交代をするまでは、甲府東の流れになっていた。

前半は試合を通して韮高がゲームを支配した。このような状況は想定内なので、その中で選手の課題、チームの課題(主に攻撃面)をどのようにしてクリアしていくかが、見どころとなった。

ボール保持者の周りで、どのようなアクションを起こせるかを注意深く見た。パスコースを増やすアクションを意識しているか、パスを受ける動きを何人の選手が起こしているかは、攻撃の厚みに関係する。各ポジションにおける、ボールから離れる動き、近づく動き、背後をねらう動き、ダイアゴナルな動き、追い越す動きなどである。

 

得点経過からも飲水タイム前までは、まずますの試合ができた。左サイドからのクロスをニアで合わせて先制、2分後くらいに右クロスからイメージ通りの形で2点目。どちらもヘディングでの得点だった。飲水タイム後は、ゴール前でのシーンが多く、コーナーキックも多かったけれど、シュートで終える攻撃は少なくなった。早い時間帯で点が奪えたので、そこからの攻撃を期待したけれど、物足りない展開だった。

 

後半飲水タイム前までは、甲府東の流れがあった。サッカーというスポーツは不思議なほどメンタルが影響する。前半に3点目を奪えなかったので、1点取ればという甲府東の勢いがあった。韮高は早々と足が止まり失速した。ボールを失うシーンが多く見られた。オフサイドになったものの、鋭いシュートを決められた。前半で息の根を止められない、余計な疲れがでる試合展開が予想された。

 

監督の采配ですかさずフレッシュな選手を2人投入し、流れが韮崎に戻った。そこからは勝負がほぼ決まった状態になったので、追加点をどれだけ奪えるかになった。ゴール前でのシーンは増えたものの、3点目がなかなか入らない時間が続いた。ようやくコーナーキックをニアで合わせて追加点。試合を通じてセットプレーはいろいろなデザインをしていたように見えた。後半は4名のカードを切って点を奪いに行った韮高だったけれど、最後まで点を奪うことができなかった。

 

総体的に見て、韮高はこれからもっと強くなれるチームである。サッカーにおける未知の領域は無限である。監督、チーム云々よりも、まず選手たちの自主性が求められ、なおかつそれは高いレベルでなければ、全国では通用しない。常に上を目指して、サッカーを追求して欲しいと思う。

 

 

小さいことほど 丁寧に

当たり前なことほど 真剣に