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ユースリーグ第6節 韮 崎 - VF甲府B

ユースリーグ第6節 韮 崎 - VF甲府

 

結果

6月24日 土 9:30キックオフ GF穂坂

韮 崎 3-1(0-1)VF甲府

 

ユースリーグが再開された。

前半に先制され0-1で折り返した。一瞬の隙をつかれた、やられても仕方がないという失点ではなかった。上を目指すならば、絶対にやられてはいけない失点である。

後半は3点を奪い逆転した。決めるべき選手がしっかりと決めることができれば、3点も入るということが立証された試合だった。ピッチに立った選手は自分の役割で1番にやらなければならないことは何なのかを、常に頭の中に置いておかなければならない。トレーンングでその意識を強く持つことで、試合の中で良い結果を導くことができる。

韮高の大きな形(型)は出来つつある。これからはチームとして細部にこだわったプレ-が求められる。DF、MFでの守備ブロックは形成することができるけれど、そこからボールを誘導、限定し、奪うというチームとしての約束事がまだまだである。FWを含めた誘導、限定があいまいなために、韮高の場合はFWに大きな負担がかかり過ぎているようでならない。ファーストディフェンダーの質と強度は、それ以外の選手の組織的ディフェンスの意識の高さ、約束事で大きく変わってくる。これからさらに進化できる領域である。

 

Jの下部組織のユースの選手に比べると、高校サッカーでは、1年間というサイクルでたくさんのものを学べるように思える。下部組織のユースはプロサッカー選手を育てる環境である。プロを見据える段階での育成であるので、目先の勝利は(もちろん勝つことは大事だけど)重要視されない。一方の高校サッカーは、夏のインターハイ、冬の選手権という大きな大会を目指して、日々努力する。その努力の先に喜怒哀楽があり、全力で闘った故に味わったことのない経験が待ち受ける。サッカーというスポーツの競技レベルや専門性はさることながら、心や体で感じる目に見えないもの、言葉にできにくいものをたくさん(味わいたくなくても)味わう運命にある。高校の3年間はユースの3年間より、大きく人間を成長させる要素があるような気がする。特にメンタル面については、高校(ユース)世代はびっくりするほどの成長を見ることができる。「鍛える文化」とでも言っていい。サッカー以外で発揮できる人間力を、サッカーを通じて鍛えているとも言える。最近は社会的風潮や保護者の声が大きくなり、鍛えたくても鍛えられないという弊害も少なからずある。とても残念なことである。韮高サッカー部は、全国でも数少ない鍛える場、逞しさを養う厳しい場、単純に技術だけではない何かが強くなる場であって欲しいと願う。

 

 

技術的な部分は昔よりも遥かに向上していると思います。

その一方で、負けることに慣れてしまっている子どもも多いような気もするんです。試合に負けても、平然としていたり、すぐに「ご飯を食べに行こう」、もしくは「ゲームをしよう」と切り替えてしまう。

だから私としては、試合に負けて悔しくて泣くような選手がたくさん出てきてほしいなという思いはあります。

本田裕一郎