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第10節ユースリーグ 韮 崎-駿台甲府

第10節ユースリーグ 韮 崎-駿台甲府

 

結果

10月1日 土 9:30キックオフ GF穂坂

韮 崎 3-1(1-0)駿台甲府

 

ユースリーグの後半戦がスタートした。選手権予選前のチームの仕上がり具合、選手個々の仕上がり具合を見るには最高の試合である。トレーニングマッチで全力を出し切る姿勢を持ち合わせていないようでは、リーグ戦ではそれなりのプレーで終わってしまう。ユースリーグでそれなりであったなら、選手権では自分の持っているものすべてを出し切ることができない。日々、厳しさの中に身を置く人間が、厳しい闘いに立ち向かえ、納得できる結果を残すことができる。勝利やタイトルは、そう簡単に手に入れることはできない。常に厳しさが取り巻いている。

 

駿台戦は、良さと悪さが出た試合だった。4月のリーグ戦では3-0、インターハイでは屈辱の0-1、夏の成長後の駿台はどうなっているのかが楽しみでもあり、願わくは、けちょんけちょんにやっつけて欲しかった。

前半は韮高が先制点を奪った。左サイドからの攻撃から、しっかりと中を作ったきれいな形からの得点だった。

後半はCKからのオウンゴールを誘って追加点。3点目は、相手GKの上がり気味のポジショニングを判断しての、ハーフライン付近からのロングショートが決まった。韮高が選手を入れ替えてから最後に失点。

相手を圧倒する攻撃、プレーに気持ちが現れた試合だった。最後の失点は、相変わらず課題を残す展開だった。気の緩みなのか、集中力の欠如なのか、チームとしての不注意なほころびなのか、残念すぎる試合の終わらせ方だった。9月の低空飛行を抜けきれていない。選手権に向けての戒めとして、謙虚に受け止めたい。

 

チーム全体のリスクマネッジメントは、選手権までにはもっと深めないといけないし、深めることができる。サッカーにおけるリスクマネッジメントは守備である。ボールを奪われたときのことを想定し、対処するために準備することである。攻撃している時、ボールを失った後の守備のリスクマネッジメントは戦術でもある。相手ボールになった時、1番初めにしなければならないアクションは分かっているか、そして無意識にでも実行できるか。失点の危険を減らすには、どこに戻るのか。チーム内の約束事は、守備の厚みにつながる。選手のバランスを考えたポジショニングをとることができる選手、指示できる選手は絶対に必要である。リスクマネッジメント能力は、ある意味戦術眼であり、危険察知能力である。がむしゃらに、必死にやるだけでは、レベルが低すぎる。サッカーは考えるスポーツであるので、冷静でクレバーな判断とプレーが欠かせない。韮高が得意としたいスタイルである。点を獲られないと負けない。