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ユースリーグ第4節 韮 崎 - 甲府工

ユースリーグ第4節 韮 崎-甲府

 

結果

4月22日 土 12:15キックオフ 東海甲府

韮 崎 0-1(0-0)甲府

 

県総体前の最後のリーグ戦だった。対戦相手は県総体で勝ち上がってくれば、韮高の初戦で闘うことになる甲府工だった。ここでがっつりとやっつけておかないと、県総体には苦戦する相手となる。帝京三が4-1で勝っていたので、韮高は5-0で勝つものだと思っていた。

試合はやってみないと分からない、前半、後半共にどっちもどっちの試合だった。甲府工の何でもないシュートが後半10分を過ぎた頃に入ってしまった。毎週、毎週の連続失点。勢いは甲府工の方があった。

もちろん調子が上がらなかったり、いつもよりパフォーマンスが良くない時はある。それでもその下がり方を最小限にする努力は、怠ってはいけない。

がっかりすることに、ピッチに立つ韮高の選手がやっているサッカーは中学生レベルで、恥ずかしいパフォーマンスだった。また上手い下手という次元ではなく、プレーからは気迫というものがまったく伝わってこなかった。

 

春なれや名もなき山の薄霞

思わず芭蕉の句を思浮かべるほど、韮高の試合は見るに耐えられなかった。遠くの山々は春霞で長閑な景色だった。

 

 

どの辺が中学生レベルだったかと思案すると、声が出せない、走れない、自分勝手なプレー&出鱈目なプレーばかりで、チームとしては全く機能していなかった。

声が出せない部分では、動物的な奇声は上げられるけれど、コーチングだとか要求する声だとか、修正する声などは、ピッチには響くことはなかった。よって心に響くプレーなど皆無だった。

走れない部分では、運動量的には甲府工に上回られ、また走りの質は(繰り返すけれど)中学生レベルだった。長い距離を走る選手がいないこと、攻守にわたりスプリントができず、攻撃ではDFを剥がすことはできず、緩急の走り(駆け引き)で違いを生み出す選手は誰一人存在していなかった。そのため仲間のために選択肢を増やそうとする走りもなく、考えて走ることなど到底無理だった。

流れるような攻撃はなく、単発に終わる攻撃ばかり(もちろんシュートで終われない)で、厚みだとか連動とか、変化やアクセントなどは見られなかった。「あっ、この選手工夫しているな、考えているな」といったプレーははっきり言ってなかった。

高校のサッカーをしている甲府工に負けるのは必然だった。今年のチームには、ゲームコントロールができる選手がいないのは致命的である。今風のよくいるダメな選手の集まりと言った感じだろうか。

大切でない試合など、あるのだろうか。または手を抜いて良い試合などあるのだろうか。常に全力を出し切れない選手は、残念ながらどの試合でも自分の力を発揮できない。自分の機嫌の良い時だけ出来て、調子がのらない時は出来ないなんて普通、中学生で終わりだろう。高校生なら、調子がのらない時でも最低限のプレーをしなければならないし、そのような選手がいたら良い方へ持っていく努力もしなければならない。監督のせいにしたり、指示や戦術のせいにしている間は、成長は見込めない。監督が信頼して選んでいるにもかかわらず、その期待に応えられないようでは、県総体前に受験勉強に切り替えたほうが良い。勉強はチームプレーはない。

 

すぐに関東大会へつながる県総体が始まる。切り替えだとか忘れるだとか反省するだとか選択肢は数多くある。どのような受け止め方や対応が、近い未来の自分にとって有益となるのかを、各々が考えなければならない。中学生のような発想でないことを祈る。仲間に甲府工に負けたことを知らせたら、「いいんです。5/3に勝てば」だった。

 

 

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ゲーテ