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ユースリーグ 第1節 韮 崎 - 甲府商

ユースリーグ 第1節 韮 崎 - 甲府

 

結果

4月2日 日 9:30キックオフ GF穂坂

韮 崎 2-1(2-0)甲府

 

2023年度山梨県ユースリーグが開幕した。小泉監督体制3年目の力量が試されるリーグ戦となる。リーグ戦での内容と質が、これからやってくる県総体、インターハイ、そして選手権へ大きく影響する。もちろんプリンス関東への出場権獲得は必須目標であり、大目標としては勝ち点50、得点60、失点10で山梨県ナンバー1を勝ち取りたい。学院、VF甲府が上のカテゴリーにいる現在、このくらいの数値目標は達成可能であり、そうでないとプリンスリーグへは到達できない。さらに言えば誰が出場しても、県内の高校なら勝つことができる総合力と層の厚さを兼ね備えたい。現在の韮高では出来ると思っている。

 

1発目の対戦相手は甲府商だった。5-0で勝っておかないと、現段階で甲府商を引き離したことにはならない。上を見据えるチーム作り、選手個々の成長が見て取れるならば、前半2-0、後半3-0の試合をする必要があった。新人戦の準々決勝のスコアは4-1だった。4点以上を獲り、失点は絶対に0でなければ良いスタートが切れたとは言えないだろう。それくらい初戦は大事であり、重要である。

 

結果は2-1のがっかりするスコアだった。前半しか獲れない得点、後半沈黙で逆に失点をされるという締まりのない、危うい試合だった。敵に付け入る隙を与えた脇の甘い内容であり、甲府商にとっては次につながる試合だったように思える。甲府からしてみればこれから先、韮高は倒せることが十分ありえる高校である。

 

ライバル校の結果を見れば、韮高の結果は、優しさのにじむ慈善団体のようなスコアだったことが分かる。プリンス2部の学院は前橋育英Bに5-1、航空はVF甲府Bに3-0、帝京三も5-0と東海甲府を圧倒している。得点、失点だけ見ても、気持ちの伝わってくるスコアである。

 

県総体までのユースリーグの結果はそのままインターハイへの勢いにつながり、9月のユースリーグの内容は選手権に直結する。長い間のデータが示す変わらないものとして存在する。年間を通してのマクロサイクル、そこからメゾサイクル、ミクロサイクルと細分化されチーム作りが行われる。

 

選手個々としては、自分のプレーが最大限にチームに貢献されているかを検証する必要がある。チームに貢献できない個でありプレーは、チームとして機能しない以上、良い状況は生まれない。チームあっての個であり、自分が生かされるのはチームあってのものだという認識を強くすべきである。そういった意味において、チームのために、仲間のために走れる選手は尊い

 

ユースリーグまだ18節の1節である。けれどこの1試合が重い重い結果につながっていく。ピッチに運よく立てた選手は、その重みをしっかりと理解して、プレーすることが求められるだろう。トレーニングや試合には楽しみもある一方で、苦しみや辛さが伴う。サッカーというスポーツは、楽しみの中に苦しみや辛さを内包するものであり、その先に喜びがあるスポーツである。まだまだこれからではあるけれど、限られた時間しかない。残された高校生活は少ない。