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新人戦 決勝 韮崎-帝京三

新人戦 決勝 韮崎-帝京三

 

結果

2月12日 日 13:30キックオフ 山梨学院和戸G

韮 崎 2-3(1-1)(1-1)延長(0-0)(0-1)帝京三

 

9年ぶりの大雪のため、決勝戦が1日延期された。前日に仲間がグランドの様子を見に行った。

会場になった山梨学院和戸Gは、昨日の大雪が跡形もなくきれいなピッチになっていた。決勝戦のために雪かきをしてくれた学院サッカー部に感謝したい。自分たちの試合でもないのに、裏方に徹した姿とその機動力は素晴らしい。

絶対に負けてはいけない試合ではなかったけれど、絶対に負けられない試合だった。韮高が先制し、前半に追いつかれ1-1。後半、突き放すもまた追いつかれ2-2。延長後半、3点目をたたき込まれて、帝三の前に屈した。デジャブのような試合であり、そのような臭いが漂う試合だった。

韮高の得点も帝三の得点も、DFがだらしないというか、集中力がきれたのか、一瞬の隙をつく得点で、どちらかというとFWを褒めるべきかもしれない。これといった決定機はなく、少ないチャンスをどちらもモノにしたといった感じだった。攻撃視点からみれば、サッカーっぽいサッカーで、しっかりと決めきることのできた締まった試合だった。守備的視点でみれば、3失点共に難しくもなんともないシンプルなクロスからの失点で、何とかなる試合だった。何と言っても3失点もすれば負ける。ただそれだけである。

 

素直な感情としては、よくもまあ同じ相手にずっと負け続けられるな~といった感じである。これで帝京三との試合は公式戦7連敗。令和元年(2020)の新人戦で勝って以来、3年間も帝三相手に負け続けている。絶対的に勝てない相手ではないだけに、負け続けるのはつらい。後輩からは「がんばったほうじゃないですか」と言われたけれど、大量失点(サッカーの3点は大量失点である)での敗戦は、守備に大きな課題と問題があると言わざるを得ない。もっとクロスに対しての体の向きや間接視野、なによりもポジショニング(守備位置)は早急になんとかしなければならない。クロスがくるボール周辺の雲行きの察知と予測、視野外の視野(首を振って確認できる視野)の確保とリスクマネッジメントが必要である。

韮高のDFが全くできていない訳ではなく、前半立ち上がりはそれほど不安になるようなことはなかった。疲れた時、精神的につらい時に、いつも通りに(特にDFは)プレーできるかである。それができなかっただけなので、そこを鍛えることができれば、点が獲れるチームなので、勝利に近くなる。あれは入れられても仕方がないという得点でなかったことが悔やまれる。あと、中盤の構成力という部分では相手は上だった。パスを出すときのサポート位置や動き出し、離すタイミングは見ていて面白かった。また韮高の選手より帝京三の選手の方が、自分たちに有利な状況を作り出すプレー、チームが勝ちやすい状況を多く作りだしていたような気がする。そのため帝三のクロスは、精度の高いキックができたし、そこへのアプローチが韮高は甘くなってしまった。

 

さて、良い意味で敗戦を引きずって、次の目標に向けて行動を起こすことができるかどうかである。1年の時から比べれば、選手達は思った以上に成長している。こらからもまだまだ伸びしろはある。成長は環境ではなく、自分次第である。自分はもっとできる、もっとやらなければならないと自分で発破をかけなければ、強い韮高にならない。そのような選手の分母が大きければ、春にはバージョンアップした韮高を見ることができる。

 

 

勝利がすべてではない

勝利への熱意がすべてだ

ヴィンス・ロンバルディ

 

 

 

追記

まずは、GFの雪かきをすぐにして、トレーニングができる環境に戻すことである。学院は1日でその状況にした。雪があってトレーニングができないという言い訳はできない。雪が解ける前に動き出せるだろうか。