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第7節 ユースリーグ 韮 崎 - 帝京三

第7節 ユースリーグ 韮崎-帝京三

 

結果

9月3日 土 9:30キックオフ 帝京三

韮 崎 0-1(0-1)帝京三

 

7月に行われる予定だった延期された第7節、帝京三戦が行われた。

前日に選手権予選の組み合わせがあって、順当に勝ち進めば、帝京三とは準々決勝で対戦する。両チーム共に、選手権に向けてチームを仕上げてきている。この時期のチーム力を観察するには、タイミングの良い試合だった。

すでに選手権の闘いは始まっている。予想としては、点は獲れないけれど、取られないだろうと思っていた。最低ラインで0-0の結果が欲しかった。

 

OBと評論家レベルのサッカー仲間が観戦に行った。「負ける気がしない」と意気込んだアップされたブログを運悪く見てしまった。期待を込めて見た試合は、「負ける気がしない」というフェイクニュースか、捏造か、改ざんかと思われてもおかしくはない試合だったようだ。

別の仲間には「『負ける気がしない』オレオレ詐欺だな」、と言われてしまった。期待を込めて「負ける気がしない」というメッセージは、悲しくも裏切られてしまった。勘違いしている選手と共に、勘違いしている自分自身がいた。

 

試合は、しなくてもいいファールからFKとなり、左サイドからクロスを上げられ、ドンピシャであわされての失点。失点後も試合展開も悲惨なものだった。

 

「おい、おい、負ける気がしないじゃないだろ。勝てる気がしないぞ」

「勝てる気がしないどころか、点が入る気がしないぞ」

と、試合の総評を締めくくった。名言である。

 

前年度、帝京三との試合は4戦全敗(得点1、失点6)。新人戦、インターハイ決勝、ユース2連敗と、「韮高には勝てるだろうという」変な自信とプライドを与えてしまった。間違っても韮高相手に油断するような帝京三ではない。そして、今年初対決は、悲惨な試合を演じてしまい、帝三戦5連敗となった。

 

救いはある。ハーフタイムのベンチワークを遠くから見ていたOBが、教えてくれた。

最近、古い本を読んでいて、心に突き刺さった文章があった。

 

コーチというのは、人それぞれに個性があって、何で勝負するかは違うと思う。しかしひとつだけ共通していることがある。それは、サッカーに対する自分の情熱が選手より常に上回っていることだ。そしてその情熱を選手に乗り移らせるだけの気迫と忍耐力をもっていることだ。

 

選手より、はるかに選手権にこだわりを持ち、勝負にこだわり、選手よりはるかにサッカーに対する情熱をもっている指導者が韮高にはいる。それがせめてもの救いである。指導者の声をどれだけ受け止めるのか、選手達の感性が問題である。指導者の声がどれだけ選手たちの心に響くかは、指導者だけの問題ではなく、選手達の心の在り方にかかっている。

 

良薬、口に苦し