結果
6月12日 土 13:30キックオフ 韮崎中央公園芝生
韮 崎 1-0(1-0)日本航空
令和4年度全国高等学校総合体育大会、山梨県予選に韮高が登場した。期待を込めた楽観的な予想は、韮高がポカをしない限り、安定した力を出して勝つだろうと思っていた。
対戦相手の航空は4月のユースリーグで負けている。4月時点では航空が韮高よりも力強いサッカーをしていて、全てにおいて韮高を上回っていたように感じた。
2か月後に対戦した航空は、チーム力がほとんど上がっていなかったように映った。もちろん韮高が試合を通して盤石な展開を続けていたので、航空は思い描くサッカーができなかった。それでもなお、航空の中で引き継がれている魂みたいなものが薄れていたように思えた。韮高がやられてしまうような、もっと激しく、熱いプレーが見られると思っていたけれど、韮高はそれを受け止め、跳ね返していた。
両チーム共に、決定機がつくれない(つくらせない)中途半端な攻撃の中で、韮高が数少ない決定機をものにした。前半飲水タイム前には、韮高に流れが傾き、航空のゴール前に押し込んだ時間が続いた。少ないチャンスを活かし、韮高が先制した。
韮高は、ディフェンスでは体を張ったプレーが光った。ボール保持者をフリーにさせず、ゴール前では人数をかけ、密集を作り出した。集中を切らさない良いディフェンスだった。愚直に手を抜かないプレーで、一生懸命さが現れていた。航空戦のようなディフェンスを続ければ、そう簡単にゴールを奪われることはない。ピッチに立っている選手も、手応えを感じたのではないか。
今年の韮高は、試合を重ねる度に強くなっていくような感じがする。4月に比べると格段に伸びている選手が分かる。チームとしてもまだまだ強くなる可能性が潜んでいる。なんとなくだけれど、そういった感触がある。そして期待以上の活躍をしている選手が目に付くことも、強さの要因である。ボールを持っていない時のプレーや、チームのための走りや献身性は、観ている者に伝わる。チームのポテンシャルがまだまだあることを感じられる。
航空相手に、あのような試合ができたことは自信につながる。準決勝、決勝と連戦である。うれしいことに今年の韮高は層が厚い。スタメンに名を連ねてもおかしくない選手が途中から出場している。チーム全体で勝利をつかみに行くことができれば、山梨県内では敵はいない。
偉大であることと大きいことを一緒にしてはならない
しばしば、偉大なことは小さいことの中に隠れている
エドゥアルド・ガレアーノ