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ユースリーグ第2節 韮 崎-日本航空

ユースリーグ第2節 韮 崎-日本航空

 

結果

4月10日 日 12:00キックオフ 帝京三

韮 崎 0-1(0-0)日本航空

 

2節目で強豪校の1つ日本航空との対戦となった。今年の航空はそれほどでもないという風評であったので、3点ぐらいは入るかなと淡い期待を抱いていた。やはり人のうわさなどはあてにならない。航空の選手のハードワーク、チームの勝利のための選手1人1人の献身性は、韮高は及びもつかなった。日本航空の前に韮高は1つも良いところなく敗れた。何から何まで何もできないことばかりで、ちょっと強いチーム(球際、攻守の切り替え、プレス)となるとこれほどまで、何もできなくなるのかとがっかりするほど悪いパフォーマンスだった。DFからのビルドアップができない、MFのパスが2つとつながらない(つなげられない)、FWへの思いやりのない鬼パスではFWも可哀想だった。FWは後ろが後ろなので、フィニッシュまで持っていくのは程遠く、試合を通じて5、6本のシュートを苦し紛れに打つのが精一杯だった。枠に2つほど飛んでも入る気配は0だった。決定機を作り出すチームとしての意図のあるプレーは見ることはなかった。韮高は前2人に任せるような決定的な仕事をするタイプはいないので、みんなでゴールを奪うという基本コンセプトでないと、勝利は厳しい。とにかく航空のゴール前までたどり着くことができず、相手にボールが渡ってしまうために、試合が落ち着くことはなく、攻守のちぐはぐさが前面にでてしまった。攻撃の起点、守備の起点が見ている者には分からず、おそらくやっている選手でさえ、ただ一生懸命にやっているだけであったように思える。ボールを奪った後、またはセカンドボール回収後の攻撃の1つ目のパスの質が劣化しすぎていてびっくりした。昨年の秋の選手権決勝のピッチに立っていた選手もいるはずなのに、これをコロナの影響にしてしまうのは簡単なのだけれど、怖さのない攻撃は全国を見据えて取り組んでいるチームではないように映った。

昨年のチームと変わらないところもあった。やられ方と失点の時間帯である。後半開始直後のファーストシュートが見事に韮高ゴールに吸い込まれた。やられてはいけない時間帯の韮高の悪習は、今年の年代にも引き継がれた。後味の悪い試合はそういった面が多分に含まれる。サッカーを含む日常が想像できるようであった。

ざっくりと試合を振り返ってみれば、サッカーというゲームにおいて練習は簡単に裏切るものであるということである。「サッカーにおける自信」は、練習の量ではなく、試合による成功体験を積むことによってしか獲得し得ない。本番さながらのトレーニングマッチがコロナの影響で出来なかったことは、どの高校も一緒である。多くの課題が目に見えた試合だったので、チームとして、選手個々としてかみ砕いて、練習に反映するしかない。そして次の試合で修正、チャレンジするサイクルで積み上げていくしかない。救いなのはそれが韮高にはできることである。挑戦による失敗から多くのことを学び取り、自らのアクションによってもたらされた結果と真摯に向き合う姿勢を大切にすることである。

 

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