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ユースリーグ第2節 韮 崎 - 甲府商

ユースリーグ第2節 韮崎-甲府

 

結果

4月10日(土) 10:00キックオフ GF穂坂

韮 崎 1-3(0-2) 甲府

 

U-18サッカーリーグ2021山梨が開幕した。韮高は第1節は延期となり、第2節の甲府商戦が開幕戦となった。ホームとでもいうべき、毎日トレーニングをしているGF穂坂での試合は、年間を通じて試合数はわずかしかない。その大切な試合は記念すべきものとはならなかった。

韮高は4月より監督が交代し、新体制での初の公式戦だった。一方の甲府商は前節、航空に0-5で大敗している。甲府商も白星が欲しいけれど、甲府商よりなんとしても勝利が欲しい韮高だった。小泉新監督初采配でプリンスリーグ昇格へ向けての第1戦。一番勝利が欲しかったのは、選手より監督だったかもしれない。監督が選手、チームを勝利に導いてやれなかったというより、選手達が監督に勝利をプレゼントしてあがられなかったと言うべきだろう。勝利という形で監督を歓迎し、韮高に迎え入れることの意味を選手たちは本当に分かっていたのだろうか。

だらしがないというか締まりのないというのか、とても残念でならない。「プリンス昇格」という近年ない目標を掲げ、甲府商に挑んだ試合は、無惨にも大量3ゴールを許してしまった。昨年の選手権で敗れ、新人戦では何とか勝ったものの、ユースリーグでは3年分にもなる失点を1試合でぶち込まれてしまった。

決定機をことごとくファインセーブされ、ポストにも嫌われ、PKまでも決められないようでは、勝てる要素は見当たらない。今日は昨日までの総決算の日であり、積み重ねてきた昨日までの結果が今日である。そしてその日々の積み重ねを継続することで、良い結果を得ることができる。そのような見方をすれば、昨日までの積み重ねてきた日々の総決算である今日という日の甲府商戦は最悪だった。救いがあるとすれば、また明日が来るということである。

 

「このままでは何も成し遂げられないよ」

オシム監督は選手たちに言った。

「同じミスを繰り返さないようにしないと」。

 

県総体の組み合わせも決まり、プレーの質の向上は最重要事項である。どこか自分に妥協していないか、本気でサッカーと向き合っているか。他人のせいにしていたら、これからも成長はできなし負け続ける。サッカーが学びの場であり、自己実現の場であることをもう一度よく考える。決して暗い未来ではない(どちらかというと明るい)ので、今以上に自分を苦しめてもらいたい。まだ始まったばかりなので、何も心配はしていない。ただ残念だっただけである。

 

明るい未来と言えば、韮高の2チーム目がユースリーグの5部へ参入することになったと聞いた。念願の2チーム参加である。明るい未来でなくなんであろう。

山梨学院トップはプリンスリーグ関東で戦っている。山梨ユースリーグ1部では県内のトップのチームが終結している。ほとんどの高校のB、Cがリーグ2部以下にいる。韮高もようやく仲間入りを果たすことができた。

山梨県ユースリーグ

1部 山梨学院B

2部 山梨学院C、東海甲府B、帝京三B、日本航空B、VF甲府

3部 日大明誠B、甲府商B、笛吹B、帝京三C、日本航空

4部 北杜B、甲府工B、日本航空

5部 東海甲府C、日大明誠

多くの部員が在籍する高校で11人しか試合に出ることのできない状況は、昭和の時代ではあるまいし、異常である。試合ができる場があるのに、それを活かすことのできないのも異常である。試合をすることで選手は上達する。韮高の明るい未来に期待している。