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ユースリーグ第4節 韮 崎-笛 吹

ユースリーグ第4節 韮 崎-笛 吹

 

結果

5月8日(土) 15:00キックオフ 山梨学院和戸G

韮 崎 4-1(1-1) 笛 吹

 

プリンスリーグ昇格を目指す韮高なので、多くの点を獲り、失点は0にする闘い方が求められる。点は奪えなくても、最低限奪われない結果で終わりたいのだけれど、現実はそう簡単にはいかない。

どの試合においても先制点は獲りたい。そして優位に試合を進めたい。誰もが思うことである。笛吹戦は、ゲームプランを裏切られ、前半に笛吹に先制されてしまう。失点後の闘い方、試合の進め方が試される試合となった。リードされてのゲームプランは、こういったリーグ戦で試すことが出来る。韮高が最悪でも良かった点は、点を獲られた時間帯が早かったことである。時間が経過していない時には、ゲームにおける心理的要素がそれほどプレーに反映することがない。動揺だとかあせりだとか負の心理要素はそれほど活発ではないし、自己コントロールできる。

韮高の更に良かった点は、前半に1-1に追いついたことである。新監督、新チームになって勢いに乗ってなければ、なかなかそう上手くはいかない。とても良いチーム状態ということが分かる。

後半には3点を追加した。県総体準決勝に向けて、かなり良い状態を維持している。かつての韮高では考えられなかったことである。負ける要素の方が少ないくらいである。

更に韮高の良いところは、交代選手の多様性、オリジナリティーあふれるプレーが見られることである。交代によるチームのアクセント、攻撃のメッセージ性があり試合が彩られる。そして交代選手すべてが大活躍、大暴れしている。プレーを見ていると伸び伸びと、自由にサッカーをしているように見える。「韮高にこんな面白い選手がいるんだ」とびっくりうれしい感情が湧く。

現段階において、韮高は可能性のあるサッカーをする。何かが起こりそうな攻撃で、観る価値のあるサッカーをしていると思う。選手を育てる環境というよりも、選手が育つ環境が存在する。指導者も応援者も、選手と共に成長しなければいけないと思える。

選手が一心不乱に目標に向かって突き進んでいるのに、周囲の大人がどうでもいい小さいこと、良かれと思っていることが足を引っ張っていることなど、とても馬鹿馬鹿しく思える。純粋に韮高サッカー部そのものを応援したい。

 

 

環境が人を成長させる。同じ環境ではなかなか発揮されない人の中にある何かが、少し場や人的環境が変わるだけで、むくむくと芽を出してくる。それはちょっとした甘えだったり、遠慮だったり、恐れだったりに阻害されている何かに対して、環境の変化が与えるちょっとした後押し。それは例えるなら、大木が倒れるような大きな変化でなくても、ちょっと枝が折れたことでこれまで光の当たらなかった場所に少し光が差し込む様な感じ、でもそれだけでも準備の整った種はゆっくりと目を覚ます。そんな小さい変化や挑戦に、大切に目を向けて手を差し伸べる身近な人がいれば森はきっと豊かに育っていく。