県総体準々決勝 韮 崎-日本航空 Part3
この試合、100%納得がいかないことがあった。2-1でリードして試合終了まであと3分の闘い方である。敵右サイドの奥深いところでのスローイングから、韮高はまだゴールを目指していた。
僕の感覚なら、間違いなくコーナー付近でのボールキープをして時間を稼ぐ。ボールキープをしないのだろうかと思いつつ、続けられたプレーはクロスを上げようとして前に進んだ。そしてコーナーキックとなった。
僕の感覚なら、自分のゴールから一番距離があるコーナー付近でボールキープをして時間を稼ぐ。驚くことに、韮高はコーナーキックを蹴り、ゴール前で競り合っていた。そこから航空ボールとなり、あっという間に韮高ゴールまでボールを運ばれてしまった。GKキャッチの後、時間をかけずにボールをフィード、中盤でごちゃごちゃして試合終了となった。
記憶に新しいロシアワールドカップ 日本-ベルギー戦の試合終了間際のプレーが蘇った。
ベルギーの美しすぎるカウンター ロシアw杯 日本のベスト8の夢途絶える。 - YouTube
例えば、試合終了間際のプレーとして、誰一人ピッチに立っている選手が、ボールキープをしようと思わなかったのか、監督、ベンチからの指示がなかったからやらなかったのか。
例えば、全国選手権出場の試合も同様な闘い方をしたのか、県総体だからあのようなプレーになったのか。
韮高のやさしさと甘さの凝縮された3分間だったように思えた。勝利をもぎ取ることは、そんなに簡単なことではない。
今では立派に市民権を得た試合をクローズするためのボールキープ。正々堂々ではないとか汚いといった概念はとっくになくなっていて、むしろしない方がサッカーを知らないと言ってバカにされてしまう。
試合終了間際のリードしているときのプレーを、教えてもらうのではなく自らが学ぶ努力が必要だろう。リードして試合を終えたいときのゴールは、本来のゴールへ向かうのではなく、両サイドのコーナーフラッグがゴールとなる。
新監督はおそらく、選手達がどれだけピッチの中で考え、試合をコントロールできるのかを試し見していたのだろう。
オシムなら何て言うのだろうと考えた。
「自分のパンツは自分で穿かなければならない」