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ユースリーグ 第7節 韮崎-山梨学院B

ユースリーグ 第7節 韮崎-山梨学院B

 

結果

11月21日(土) 10:00キックオフ 山梨学院和戸G

韮 崎 1-2(1-1) 山梨学院B

 

選手権大会の山梨県代表を決める決勝から間髪おかずに、ユースリーグが再開された。韮高にとっては3週間、試合から遠ざかる時間の猶予があった。

例年だと3年生は選手権をもって引退ということになるのだけれど、今年は多くの3年生がサッカーをやっているという話を聞いていた。ようやく私学と同様、ユースリーグまでやり切る選手が出てきたとその話を耳にした時にはうれしく感じた。コロナの影響で高校のサッカー生活が不完全燃焼という選手もいれば、大学を見据えてサッカーをする選手もいるのだろう。いずれにしてもサッカーに関わる姿勢は、素晴らしいものだと思うし、僕も見倣わなければならない。

 

試合は学院に先制され、前半終了間際にCKから追いつき、1-1で折り返した。後半に追加点を奪われ1-2で負けてしまった。結果はスコアが示す通り1-2での敗戦である。オシムの語っていることがある。

 

現在のサッカーはお金が絡みすぎ、どんなサッカーをしたかより、何勝したかを聞かれることが多いのだ。

 

結果もさることながら、オシムが言う通り、韮高が「どのようなサッカーをしたか」に注目しなければならない。3年間の最大の目標としてきた選手権が終わってしまい、想像しがたい敗戦のショックを受けていると思っていた3年生であったけれど、ユースリーグ再開初戦の山梨学院Bでは、11人すべてが3年生がスタメンであった。昨年までは3年生のほとんどが引退をしてしまったのに、今年は15人もの3年生がまだサッカーを続けているということで、新しい何かが動き出していると感じざるを得ない。

ボールを追う姿、ボールを追う表情は、選手個々の背景を知っていれば知っているほど感慨深く、感情移入してしまうほど、愉しそうにプレーしていたようである。

 

サッカーそのものを純粋に愉しむプレーを目にしたいなと思う。ユースリーグが無観客であることが残念でならない。今の韮高の試合ならば、サッカーの本質が垣間見れるかもしれない。目の前の1戦を全力で闘う姿は選手権と変わらない一方で、あらゆるものを払い落としすっきりした3年生のプレーは、応援している者にとっても、いつもと違ったサッカーのエッセンスを感じ取れるはずである。

 

残り2節。高校時代の最後の最後まで走り抜けて欲しいと思う。そのような姿を見て、何かを感じる1、2年生部員がたくさんいるのではないか。そのような姿は見えない力として、大きく韮高サッカー部を突き動かす力であると思う。