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韮高サッカー後援会だより 2020

韮高サッカー後援会だより 2020

 

韮高サッカー後援会だよりが届いた。その中に、令和元年度の韮高サッカー後援会収支決算書が載っていた。昨年度は5年ぶりに関東大会出場、6年ぶりのインターハイ出場と、韮高サッカー部を応援する者にとっては近年にない盛り上がりを見せ、楽しませてもらった。

6年ぶりの全国の舞台ということもあり、1964件もの寄付金が集まった。韮高のOB、サッカー部のOB、韮高サッカー部に期待を寄せてくれる多くの方々が、お金という形で気持ちを表した。

 

片田舎の地方の高校のどこにでもあるサッカー部である。とはいうものの寄付をした方々の心の中での「韮高サッカー部」はちっぽけであるはずがなく、どこにでもあるサッカー部ではない。ある人は夢を託し、ある人は韮崎の象徴としてあふれるほどの期待をし、ある人は地域活性化の主たるものとして支援している。地域の誇りあるサッカー部として大正時代より昭和、平成を経て令和の時代まで人々の心の中に今も生き続ける韮高サッカー部は、ある意味、無形文化財的な要素も含んでいるようである。地域の底力というか、サッカーに期待を寄せる熱源はすざまじい。韮高サッカー部は、社会に活力を与え続けている。

 

令和元年度後援会協賛者御芳名簿をゆっくり、じっくりと目を通した。いつもの名前、久しぶりに見る懐かしい名前、思いがけない名前があった。先輩から若い後輩まで、韮高サッカー部への思い入れを感じることができた。「もっと出せよ~」がいて、「あいつがね~」がいて、自分ではなく息子の名前で出す親がいて、100万から1000円まで金額は幅広いのだけれど、しっかりと気持ちは受け止めなければならない。

 

僕らの年代で言えば、「82年組OB一同」とか「平成25年度サッカー父母の会有志」ではなく、連名での寄付となった。4名もの仲間が別口で寄付をしていて、合算での金額になっていた。

興味深かったのは、匿名での寄付である。73万7千円もの匿名の寄付は、どのような思いが込められているのだろうか。また韮高サッカー大好き会山梨県支部からは50万、日本全国にいる韮高サッカー大好き会の各支部より、熱い想いが届けられた。もちろん100万円も気持ちを頂いた4名の方には感謝するしかない。

 

韮高サッカー部内では、脈々と引き継がれる百折不撓の魂と共に、トレーニングをしていると思われる。韮高サッカー部を取り巻き、支援する方々は、いつの時代でも韮高の選手権出場を期待している。出場だけではなく、トーナメントを勝ち進むその雄姿を待ち望んでいる。「緑のユニホームが冬の選手権のピッチでグリーン旋風を巻き起こし、強豪校を倒す姿を目にしたい」と願う多くの人々が、間違いなく数多くいる。

そして日本でも数が少なくなってしまった公立高校の全国大会出場を狙うことのできる母校があることに感謝しなければならない。80歳を過ぎたOBが、母校のサッカーの応援が昔と変わらずできる環境にあることは、現在の韮高サッカー部の努力に対して、感謝以外の何物でもない。

今年こそは、全国選手権出場を願う。全国は近い。