ニラニスタ発・蹴球思案処

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令和5年度1年生大会組み合わせ

令和5年度1年生大会組み合わせ

 

 

今年度から1年生大会が4日の日程で行われる。1日1試合、夏の暑さ、選手のコンディションを考えたならば、そうならざるを得ない。毎年のことながら帝京三は1年生大会は不参加である。各高校の思惑があるので、別にどうでも良いことであるけれど、2年後には絶対に負けたくない相手である。1年生大会に優勝したからといって、その後も強さが続くわけではなく、むしろその後のトレーニングの積み重ねと意識の高さで、追い越し大きく差を広げられるのが(例年の1年生優勝高校のその後を見ても)常である。また、選手個々を見ても、現時点ではうまい選手の部類に入るけれど、2年後は全く頭角を現すことなく消えて行ってしまっている選手もいる。やはり積み重ねの努力、一生懸命にやる姿勢は、近い将来に輝ける選手となる必要条件である。

そうは言っても、現在地と自分たちの実力を思い知ることができる良い大会であると考える。局面でチャレンジをして、全力でゴールを意識したプレーをして欲しいと思う。ここで一生懸命にやれない選手は、これから先も必死になる姿を目にすることができないだろう。暑さや苦しさに負けた軽いプレーや、フォア・ザ・チームに徹することのできないプレーは、選手としての基本をないがしろにしている姿である。よってサッカーの基本が出来るはずはなく、次のステップへ進むことは難しい。目の前の1試合1試合を大切に、全力で挑む姿勢を観るには、夏の試合はもってこいである。がんばれる選手、がんばれない選手が(恐ろしいくらい)如実に分かる。ギリギリの状態で自分には何ができるかを常に問い、モチベーション高くアクションを起こせば、納得いく結果が待っている。結果をつかめなくても先につながるヒントを得ることができる。

1年生にとっては、すべてが成長できる環境である。負けたら終わりのトーナメントの試合は始めてでもある。良い経験を積んでもらいたい。秋からの選手権に出てきてもおかしくはない選手もいるはずであり、勝てない韮高の救世主になれる選手がいる可能性もある。ぼんやりしている2、3年生に追いつき、追い抜いて、韮高を引っ張る選手が登場することを期待する。