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メモリーリーグ 2022

モリーリーグ 2022

 

結果 3位決定戦

10月2日 日 

韮 崎 1-3(0-1)帝京三

 

今年度(2022)のメモリーリーグが終了した。予選パートを2位で抜ける残念な結果となった韮高は、帝京三と順位決定戦で対戦することとなった。選手権の前哨戦である。そう思っていない選手もいるのではないかと思うけれど、やはりチームとしての総力戦であるメモリーリーグは、侮ることはできない。各高校のチーム事情があるにせよ、部員全員、特に3年生の気持ちを1つにするメモリーリーグは、そのまま選手権へのモチベーションに直結する。「気持ち」という見えない部分はとてもセンシティブで、最後に大きなウェイトを占め、力に変換される。

 

良かったことと言えば、得点王が韮高から出たということである。チームとしては4位という結果だったものの、個人タイトルを獲ることのできる選手がいることは、選手権に向けて心強い。何が起こるか分からないのがサッカーなので、可能性があるならば、その可能性に懸けてみたい。

 

高校サッカーという部活動は、Jの下部組織のユースチームとは決定的に違うところは、所属人数である(学業は当たり前の部分)。サッカーを好きな者、選手権に憧れている者、大学を見据えている者と様々である。J下部と違い、大きく門が開かれているので、必然的に大所帯となる。サッカーのレベルも価値観も違う者同士が、3年間、厳しくつらいトレーニングに励み、自らを磨いている。そこで育まれる友情は、大きな財産となる。メモリーリーグの位置づけはどのようなものかは分からないけれど、3年間一緒にやってきた仲間を後押しすることは大切なことだと思う。

 

今も昔も変わらず、公式戦に1試合も出場することのない選手がいる。今はユースリーグに何チームも登録しているので、今もというと大げさになってしまうけれど、全国につながる大会は、選ばれた選手が出場する。3年生だけで闘う試合はメモリーリーグで終わり、これからは1試合もない。選手権に向けて、気持ちが1つにまとまっているチームは、ここからさらにプラスαの力を生み出す。

 

韮高は選手権予選で順当に勝ち進むと、準々決勝で帝京三と対戦する。メモリーリーグのこの結果は、帝京三にとって大きなアドバンテージとなった。帝京三の3年生部員は、韮高の3年生より少ない。チームが1つになるということを考える時、昨年の韮高の3年生を思い浮かべればリアルに分かる。仲間のために頑張ることのできる選手が多ければ多いほど、強いチームになる。また仲間を思う気持ちは、そのままプレーの質に現れる。ピッチに立つことのできる選手は11人。自分の目標を実現すること、仲間の気持ちに応えることは、使命である。心と心の結びつきは、人間を強くする。選手権での対戦を楽しみにしている。

 

 

友の幸福のためにどれだけ尽くしているか、そこに人間の偉大さを測る物差しがある

ガンジー