ニラニスタ発・蹴球思案処

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トレーニングマッチ 古河一

レーニングマッチ 古河一

 

年末の横山杯で前向きな結果を残し、新しい年を迎えた。第101回選手権大会の決勝は1月9日。新チームが挑む第102回選手権の決勝は1月8日である。その日まで367日しか残されていない。新国立の決勝のピッチに立つという目標を実現させるには、そこから逆算して日々のトレーニングと生活を積み重ねなければならない。選手権に出場するという目標では、県代表になることは難しい。山梨県を勝ち抜くには、全国ベスト8の実力がないとはっきり言って厳しい。目標を達成するには強い意志が絶対に必要であり、強い意志があるからこそつらいこと、苦しいことを乗り越えることができる。限界を超えれば、次の限界が待ち受けていて、それを克服することによって成長していく。

人間は「聞きたくないもの」は「聞こえにくく」、「見たくないもの」は「見えなくなる」ものである。けれど成長の糧はそういった部分に多く潜んでいる。自らが苦手とし、遠ざけたり隠したりしているものは、大切な試合に突然出現する。より大きなマイナスの結果に結びつかないように、今のうちに積極的にチャレンジすることが重要である。ミスが致命的になる前のチャレンジはすぐにやるべきである。

新しいことにチャレンジする時は、好むと好まざるにかかわらず失敗をする。上手くいかないことが連続する。嫌になる時でも「目標達成」のために強い意志があれば、克服し乗り切ることができると思っている。

古河一戦では、個人としてチームとして、何にチャレンジし、何ができて何ができなかったのだろうか。僕の感想としては、もっともっとやれるはずだし、やらなければいけいない。攻撃面において、ボールを保持している時はもっと積極的にゴールを目指さなければ、相手は脅威に感じることはない。1番ボールに近い選手はもちろん、2、3番目に近くにいる選手はもっと速くボールを受けるアクションを起こさなければならない。ディフェンスも攻撃参加にチャレンジしないと公式戦では全くできなくなる。敵の逆襲で一生懸命に戻るよりも、攻撃参加する走りの方がずっと楽しいと思うのだけれど。

パスを出したら終わりではなく、さらにボールをもらうポジションをとることをしなければ、厚みのある攻撃はできないで、単調な攻撃となる。ボール保持者の選択肢を増やす動きがどれだけできるかは、これからの課題である。

原点に戻って個人戦術のレベルアップもしていかなければいけない。個人戦術の定義は「『自分+1人の味方+1人の相手』という関係の中でどのようにプレーするかを考えること」となる。味方や敵との距離、体の向き、プレーエリアなど、その時々の状況におけるプレーの選択、判断は異なる。やはりトレーニングより実戦での経験を積みチャレンジした方がはるかに良い。試行錯誤すること、困難に立ち向かうこと、そのこと自体に大きな喜びを感じることができれば、良い結果が待っているはずである。