ニラニスタ発・蹴球思案処

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勝つことだけが最終目標の時もある

勝つことだけが最終目標の時もある

 

サッカーにおいて、絶対に勝てるという試合はない。同じく絶対に負けるという試合もない。実力が大きく離れていたとしても、試合をやってみないと分からない。高校サッカーの選手権準々決勝ではなおさらである。帝京三戦は、やってみないと分からない。謙虚に相手が上だと認めるとしても、やってみないと分からない。勝てない相手ではないことは確かである。

なせばなるのか、なるようにしかならないのか、風に流されてしまうのか、風に逆らって立ち向かうのか。絶対に倒さなければならない敵に対して、どのような心持で試合に臨むのか。

「心技体」という言葉がある。スポーツではとても大事にされている言葉である。心(メンタル)・技(テクニック)・体(フィジカル)の3つは、バランスよく揃った時に、大きな力となる。さらに一歩進めて、

心技体+知

が、どうやって倒そうかと思いを馳せる時に、必要なキーワードとなる。無我夢中でプレーをしている時は、意識下で心技体が全力で現れている時である。意識して、考えてプレーしている時は、心技体+知の状態であると言える。知の部分を試合で活かすことができれば、流れは韮高に傾く。両チーム共に必死になり、ギリギリの状態で、相手を上回るプレーをしなければ、勝利をたぐり寄せることができない。そのような状況下で、知の部分を出すことができるのは、韮高の方が出来るのかなと思っている。

冷静に、謙虚に帝京三というチームを考える時、良いチームであり強いチームである。韮高とのこれまでの歴史的な対戦、勝敗、背景を考えれば、考えるほど、倒しがいのあるチームであり、絶対に倒さなければならないチームである。帝三を倒すその試合に直接、間接に関わらず、チームの一員として加わっていることは、とてもすごいことだと思う。

勝ったら、ご飯を食べに連れて行ってもらえるとか、勝ったら、約束していたものを買ってもらえるだとか、ちっぽけな、取るに足らない安い動機の勝利ではなく、純粋に勝ちたいという気持ちが、自己の内に湧き上がっている自分であれば、勝利は近い。

勝つことだけが最終目標の時もある。

選手権に出場するためには、避けては通れない試合である。

全力で帝三を倒すことが、韮高の生きる唯一の道である。

 

 

ドキドキするな

ワクワクしろ