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『スポーツの本番に強くなる!子どもメントレ』

サッカー本 0082

 

『スポーツの本番に強くなる!子どもメントレ』

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著 者 清水利生

発行所 東洋館出版社

2021年5月31日発行

 

発売1ヶ月前から後輩が本の発売の告知をしていたので、本を予約していたら入庫が6月にずれ込むとメールがきた。そのことを別の仲間に話したら、「俺のところに本人から送られてきましたよ」と言って、それを譲り受けた。

著者は韮高サッカー部のOBで、身近な人間が本を出版するということはあんまりないので、とてもうれしい。4月より韮高サッカー部のメンタルトレーニングを指導することになっていたのだけれど、コロナの影響で延期になり、6月からなんとか立ち上がりそうなので、そちらも期待したい。

 

第1章 メンタルトレーニングとは?

第2章 自信は自分で作れる

第3章 モチベーションは育てるもの

第4章 感情とうまくつき合う

第5章 試合で力を発揮する準備

第6章 振り返りで自信を作る

 

「心技体」の中で、心の部分のトレーニングはいまだ着手が遅れている部分である。トップアスリートの試合後のインタビューを聞いてみると「相手より勝つ気持ちが勝っていた(足りなかった)」、「メンタルの部分で勝っていた(劣っていた)」などと、メンタルの部分を強調する選手がほとんどである。

テクニックやフィジカルのトレーニングは積極的に取り組んでいるものの、メンタルトレーニングはそれほどウェイトが置かれていない現状がある。

「いつもは出来るのに本番になると出来ない」、「緊張して持っている力を発揮できない」、「プレッシャーが強く自分に負けてしまう」、そういった状況にならないように、メンタルを鍛えることは最近のスポーツ界では必須項目であり、それが低年齢化している。

メンタルトレーニングは筋トレと同様、日頃から取り組むべきトレーニングの1つである。この本をしっかりと読み、系統的に学習することは高校年代では普通である。無意識にやっていたことを意識してやれるようになり、今まで気づかなかったことを気づかせてくれる内容である。こちらからのアプローチも絶対に必要だと思わせる本である。身近なOBがメンタルトレーナーであることに感謝したい。