ニラニスタ発・蹴球思案処

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時勢

時勢

 

試合の中には流れがある。自分たちの流れになる時もあれば、相手の流れの時もある。選手交代は流れを変える手段の1つである。「流れがきているな~」という雰囲気や、1つのプレーで流れがガラッと変わる時もある。「流れを断ち切る」という言葉もある。

サッカーの試合と同じく、時代の流れというものがある。どのように年月や月日を切り取るのかは別として、令和の時代においても新聞記事を見る限り、山梨学院の勢いは感じられる。

山梨日日新聞 2023.1.26記事】

 

中学年代、ジュニアユースの活性化は素晴らしい取り組みである。VF甲府の下部組織も今一つパッとしないので、良い刺激にもなり、チームの選択肢が増えることは歓迎である。

個人的な意見となるけれど、地域に受け入れられること、地域に根差すということは、そう簡単ではない。その地域に生まれ育った地域住民の帰属意識は、そう簡単に変化しないし、移り変わるものではない。おそらく「地元意識」から一番かけ離れているのは、まぎれもなく山梨学院のような気さえする。学校と地域のWinWinの関係は思ったほどの成果はない。また相乗効果的な要素が薄い。山梨学院は、他県の生徒がサッカー留学をしている高校としてのイメージが定着している。だからこそ、山梨に生まれ育った者としては、学院を倒して欲しいと思う人間がわんさかといることがうれしい。その相乗効果の方が、サッカーのレベルが上がるのではないかと思うほどである。

大学は別として、高校のブランドイメージ、戦略を間違ったら一時は良くても、長続きしない。目に見える成果をすぐに欲するアクションは、継続性がない。よって滅びる時も早い。それは歴史が証明している。

 

まずは話題の中心の外にいる伏兵が、大きく相手を苦しめ、揺さぶることが必要になってくる。「集めているから仕方がない」という発想はやめにして、全力で相手を倒す姿勢を出すことである。ワールドカップでも小国が、サッカー大国を倒している。知恵を出し、考え、それを行動に移すことができれば、それほど怖くはない。科学的なトレーニングや最先端のトレーニングは、今やリアルタイムに平等に世界中に発信されている。倒し甲斐がある相手がいることに感謝して、これでもかというほどに倒してやって欲しい。

「もっている」「もっていない」という視点からは、どう考えても韮高の方が「もっている」と(韮高よりのブログなので)思いたい。これから歴史を刻む選手たちを応援したい。時勢はこちらへ傾きつつある。

 

 

流れを汲みて源を知る