ニラニスタ発・蹴球思案処

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ユースリーグ 最終節

ユースリーグ 最終節

 

結果

11月19日 土 10:00キックオフ GF穂坂

韮 崎 1-0(0-0)甲府

 

韮高創立100周年となる記念すべき年のサッカー部は、ものの見事に帝京三の前に散った。今思い出しても、どうしようもない惨めさしか残らない敗戦だった。

後悔と悔いしか残すことのできなかった代から、気持ち新たな代になり、新チームの初戦となった甲府商戦だった。

甲府商は選手権が終わっても3年生がサッカーを続けていて、この試合に懸けた。韮高は高校サッカーの最終目標が選手権なので、その後の試合は新チームで戦った方が将来のサッカー部のためになる。甲府商の胸を借りた試合は、韮高が1-0で勝った。試験期間中で思うようなトレーニングができない中での試合だったにもかかわらず、ウノゼロでの勝利はまずまずの新チームのスタートが切れたのではないか。

3年生のがんばっていた姿や、サッカーに取り組む姿勢は下級生が一番目にしている。結果から見れば、その姿勢でははっきり言ってダメだった。がんばっていたのなら、もっと良い結果になっていた。あれでがんばっていたのなら、ただの自己満足であり、誰からも相手にされないし評価はかなり低いものとなる。

あのような惨めな姿をさらしたくなかったら、新チームは今以上の努力を積み重ねなければならない。甘さや甘えは敗北へ直結する道となる。

自分の認識している「当たり前」をまずは疑うことから始めなければならない。自らが(苦しみながらも)当たり前にこなしている日常に対して、「これでいいのだろうか」と問うこと(再考)が必要である。人間は「問う」ことで始めて「考えること」を開始する。思考は疑問によって動きだす。現在のトレーニングのモチベーション、トレーニングの質、量、生活の全てを問い直すことで、現在地と目的地を確認できる。自らに問いかけ、考えることで、サッカーへのアプローチがより深いものになり、行動も変化する。相対化、対象化することによって、自分自身の足りないモノが見えてくる。

つい最近の3年生の敗戦の姿を思い浮かべれば、あんな無様な醜態をさらしたくはないはずである。そうならないためには、「繰り返し自分の心に浮かぶ疑問」を大切にすることである。そこから解決に向けて行動に移すことは必然である。

勝利やタイトルはとても尊いものである。お金などの物理的な、何か有益なものになるものではない。けれどその尊い存在に向かって、全力で取り組むことこそが、自らが選んだサッカーの道である。その選択は宇宙的なあらゆる真理からしても間違っていない。

新チームのスタートは勝利(白星)となった。来年の今頃は納得のいく勝利で県代表をつかみ獲りたい。「今まで生きてきた中で、今が一番やる気がある」と思える日々を継続することで、1年後の姿が変わる。