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インナーラップ

インナーラップ

 

ちょっと前のブログ『関東大会の出来事』でヤマケンさんのことを書いた。ヤマケンさんは攻撃的サイドバックの先駆けだったと当時を振り返った。その当時、サイドを駆け上がり、見方を追い越す動きをオーバーラップと言った(今も)。当時、インナーラップという言葉もあった。僕だけかもしれないけれど、時が経つにつれてオーバーラップとインナーラップが1つの意味となってきたような気がする。指導者も評論家もファンも、サッカー用語としてインナーラップを使わなくなってきたと思っていた。

ところが新しい戦術用語が増えたことによるサッカー用語の細分化の影響で、インナーラップを耳にするようになった。先日行われた日本-パラグアイ戦では、オーバーラップよりインナーラップをする攻撃が目に付いた。長友だったならば、外を追い越していくイメージがあるけれど、パラグアイ戦では両サイドバックは、内側を積極的に狙っていた動きが見られた。

僕なりにちょっと勉強してみた結果、インナーラップは、ハーフスペース、5レーンという新しい概念には必要な用語であると思った。サイドバックセンターバックの間を狙う動きを意識的に行う上で、必要な言葉である。さらにその動きをサイドバックが行うことが当たり前の時代となっている。フィリップ・ラームジョルディ・アルバの動きは勉強になる。追い越す動きは攻撃の厚みが増し、守備側もついて行くことが難しい。選手に求められることは多くなっている。

SNSで多くの情報が得られる時代となったので、上手く活用しない手はない。

 

サイドバックのオーバーラップとインナーラップの使い分け - 3バックには夢がある【サッカー戦術分析ブログ】 (tacticas-magicas.com)

 

インナーラップとは?オーバーラップとの違いを解説! | Activel

 

スペースを見つけられる選手、スペースを活用できる選手、スペースを作り出すことが出来る選手は、トレーニングで育成することが出来る。それでもゴール前での創造的な動きは選手個々の発想が大切だと思う。同じシチュエーションが再現されないサッカーなので、その時の選手のイメージする選択が重要になる。

自分が思い描いた動きから、または自分が思い描いたパスから得点が生まれるとうれしい。ゴール前ではサッカーを愉しんだ方が、ゴールが生まれる可能性が高いかもしれない。


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