羽中田さん監督就任
韮高サッカー部OBの羽中田さんが、山梨学院のサッカー部の監督になった。山日の紙面で目にした。監督になったからといって、とりたてて騒ぐことでもない。羽中田さんならば、高校の監督ではなく、Jリーグの監督としての力量があるはずなので、逆にがっかりである。恩師横森監督の傘下に入ってしまったことは、残念でならない。なぜならば、昨年の韮高-学院の決勝の解説で「横森監督にはサッカーを教わったことはない」というようなことを言っていたからだ。サッカーを教えてもらったことのない恩師の元に、50を過ぎてまたお世話になることはどうかなと率直に思う。
僕の印象としては、韮高としてはとてもやりやすくなった。そして倒しがいのある学院ではなくなってしまった。韮高は今年100周年を迎える。横森・羽中田の韮高どっぷりと縁のある学院を、しっかりと倒すことができることが、とても晴れ晴れした気分である。
はっきり言って(外れることを祈って)学院は厳しい選択をしたと言わざるを得ない。さらにはっきり言って、ロシアのプーチン、中国の習近平、北朝鮮の金正恩、独裁に近い権力が集中してしまった国は魅力はない。サッカーもしかりである。権力の集中した組織は、言わずもがな、崩壊の一途をたどる。
令和天皇のお誕生に際してのお言葉が2月にあった。
週刊誌報道やインターネット上の書き込みについては、人々が自分の意見や考えを自由に表現できる権利は、憲法が保障する基本的人権として、誰もが尊重すべきものですし、人々が自由で多様な意見を述べる社会をつくっていくことは大切なことと思います。
その中にあって、一般論になりますが、他者に対して意見を表明する際には、時に、その人の心や立場を傷つけることもあるということを常に心にとどめておく必要があると思います。
他者の置かれた状況にも想像力を働かせ、異なる立場にあったり、異なる考えを持つ人々にも配慮し、尊重し合える寛容な社会が築かれていくことを願っております。
もう一度、言うけれど、羽中田さんは高校サッカーの指導者の器ではない。JFLやJリーグのチームを指導するべきであろう。そして高校サッカーの指導者はもっともっと若手へのチャンスを広げていくべきだろう。
100回大会出場校が決まり、特集号が出た時に、監督の年齢を見ていた。まさか?噂通り?羽中田さんが学院の監督に決まったので、改めて比べてみると面白い。
選手権48校の出場校の内、70代は小嶺先生1人。
60代は3人。西武台(僕らの時代から監督だった)、仙台育英、城福浩監督の実兄、前橋育英の山田先生である。
50代は13人、その内55以上は6人である。残り41校は55歳以下(30代は8人)である。このようなデータを見れば、学院の進むべき方向は(新しい高校だけに)、自然に導かれる。時代と逆行しているかいないかは一目瞭然である。そのような意味で、韮高がチャンスなのは言うまでもない。何と言っても時代は、昭和ではなく、令和なのだから・・・。
僕自身、韮高の監督に羽中田さんというカードは、今はもうない。韮高は10年も前に打診していたし、若い有能は指導者がたくさん出てきている。無益で愚かな侮辱かもしれないけれど、韮高に大きなチャンスが巡ってきた。これからも、全力で韮高サッカー部を応援していきたい。それだけである。