ニラニスタ発・蹴球思案処

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令和3年度 新人戦組み合わせ

令和3年度 新人戦組み合わせ

 

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闘いが始まる。新人戦の勝敗は、今後の闘いにおいてそれほど重要ではないと言う人はある程度いる。では、それほど重要でないと思う人は、いつ何が重要なのだろうと思う。大切な試合だけが重要だとしたら、今から真剣にやらないとしたら、すでに敗者である。

勝敗は別だと考えたとしても、勝敗を分ける局面での勝ち負けが勝敗を分ける。1対1での負けは、ゴール前、中盤、セットプレーなどの局面で起こる。局面全て負けていたら敗戦につながることは誰でもわかる。試合中の小さな勝ち負けの積み重ねが、スコアに現れる。試合はトレーニングの総決算であるとしたら、そこで負けているようでは、そこから先は、タイトルを獲りたいならば、今以上の苦しみが待っている。

 

ある日、狐は、木の枝に這っている蔓から、熟したぶどうが一房垂れているのを見つけました。

ぶどうの房は高い枝から下がっていて、狐はそれをとるのに跳びはねなくてはなりませんでした。

最初に跳ねたときははるかに手が届きませんでした。

そこでもっと離れたところまで歩いていって、助走して跳ねましたが、また届きませんでした。何度も何度もやってみましたが、だめでした。

そこで狐は座りこみ、うんざりしてぶどうを眺めました。

「おれはなんて馬鹿だ」と狐は言いました。「ぶどうをとろうとして、こうしてすっかりくたびれるなんてさ。口を開けてみとれる値打ちもない酸っぱいぶどうなのによ」

そうしてとてもとても嘲りながら去っていきました。

 

イソップ物語の有名な「キツネと葡萄」である。負け惜しみのキツネになってはならない。くやしさしか残らないチャレンジが今は必要である。人間は苦しい局面において、真価が問われる。または悪条件の中でこそ、力量が試される。全力でぶつかり、跳ね返され、それでも再びぶつかる。そんな人間になりたい。試合は日常の自分の総決算、普段力が試される時である。いきなりジャンピングボレーは出来ないし、自分でも驚くようなプレーができることはない。出来たとしたらまぐれである。そういう運はもっと後に取っておいた方がいい。

選手権の敗戦のくやしさを引きずりながらトレーニングに打ち込んでいた選手が最後には勝つ。