カントナとカント
サッカーについて思案する時間を持つことで、思わぬ広がりがあることがある。カントナとカントでは、サッカー仲間の中では断然カントナの方が知名度があるだろう。
カントナは90年代前半に輝きを放った伝説的なサッカー選手である。カンフーキック事件でさらに知名度は増した。数多くの記事や映像があるので僕が説明するまでもない。
サッカー選手が試合中にサポーターをマジ蹴り - ニコニコ動画 (nicovideo.jp)
王様・カントナ、「カンフーキック」事件の名言。練習相手はベッカム|海外サッカー|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva (shueisha.co.jp)
エリック・カントナは、僕の中で絶対に忘れないサッカー選手の1人になっている。洞窟の中で生まれたという伝説があるカントナの生い立ちだけでも、魅力を感じる。ワールドカップでフランス代表としてプレーが見られなかったので、よけいにプレーが神秘的である。
カントナを思い浮かべたのは、サッカーに必要な思想としてカントから何かヒントがないものかと思案していたからである。ふっと字ヅラでサッカーに戻ってしまっただけである。
哲学者カントは、人間の心、精神には「知・情・意」の3つがあると考えた。
知・知性、理知、思考
情・感情、情緒、心情
意・意志、意欲
子育てからビジネスまで幅広くその哲学は重要視されている。もちろんサッカーにも必要な「知情意」で、なおかつそのバランスが求められる。
「知」が大きくなると、頭でっかちで理屈ばかりを言うサッカー選手となる。
「情」は大きい方がよく、逆に小さいと心の狭い選手、人の痛みが分かりにくい選手となる。とはいえ情には様々な情があり、怒りや憎しみの情があることも忘れてはならない。
「意」は目標をもって取り組むには固い意志が必要となる。誘惑や苦しさを乗り越えるには「意」の力が必要である。その一方であまりにも強すぎると、人の意見を聞かなかったり、融通の利かない選手となりうっとおしい。
選手1人1人は、自分にはこの3要素の中で何が1番足りないのかを考えることが大切である。戦術を理解する頭か、冷静に状況を判断する思考か、仲間を想う優しさか、目標を絶対に実現する意志か。もし壁にぶち当たっている選手や、なんかうまくいっていないなと思ったら、きっとこの3つの中の何かが不足しているのではないかと思う。
我が行いを見習えと、誰にでも言えるような行いをしなさい