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ユースリーグ 韮崎-甲府商

ユースリーグ 第2節 韮崎-甲府

 

結果

9月12日(土) 10:00キックオフ グリーンフィールド穂坂

韮 崎 2-0(0-0) 甲府

 

令和2年度の韮高サッカー部公式戦の待ちに待った初戦だった。ちょっと前まで当たり前だった応援風景は存在せず、ひっそりと無観客で行われた試合であった。コロナの影響を大きく受けたにもかかわらず、グリーンのユニホームはピッチに帰ってきた。

 

なんといっても感慨深いのは、ユースリーグの試合がグリーンフィールド穂坂で開催されたことである。ユースリーグが韮高のホームグランドであるグリーンフィールド穂坂で行われたのは2017年4月2日以来、3年半ぶりのことである。現在の現役部員はグリーンフィールド穂坂でのユースリーグは初試合ということになり、昨年までは毎試合、毎試合どこかの高校のグランドに行かなければならなかった。

ユースリーグをホームであるグリーンフィールド穂坂で試合をしていた時代ははるか昔である。そういった意味においても、韮高の完全復活は目前であると勝手に思っている。今年は何かが起こる気がしてならない。

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【2017年4月2日 対東海大甲府

 

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選手権では両校順当に進めば、準々決勝で対戦することになる甲府商だった。試合開始から韮高ペースで試合が進むも、甲府商はゴール前を固めてスペースを消していた。ことごとく韮高の攻撃を跳ね返していた。ほぼ一方的に攻めている韮高だったが、ゴール前に人数が集まるとなかなか点が生まれにくい。カウンター1発で逆にやられてしまう可能性が高くなっていた。攻めているもののゴールが遠い韮高だった。シュートまで結びつかない攻撃を再三繰り返し、前半は0-0で終了した。

 

後半も前半と同様の展開。甲府商は時折、俊足のFWからのドリブルでの攻撃とスペースを利用した攻撃が見られたが韮高のゴールは遠かった。膠着した試合が動いたのは選手交代だった。韮高が中盤の選手を入れ替えてから、韮高の攻撃が厚みが増し、リズムも生まれ、甲府商を追い込んでいった。

先制点はCKからだった。1-0になってからは甲府商の怖さはなくなり、一方的な試合となった。選手交代後、すぐに追加点をあげ、完全に息の根を止めてしまった。まずまずのスタートだったと言って良い。

 

ただ、まだまだ悲壮感に満ちたプレーではない。この試合が最後だと思って全力でプレーする姿ではない。もちろんこの試合が最後ではない。とはいえ、数週間後には「この試合が最後かもしれない」試合が始まる。負けたら終わりの、高校生活でのサッカーが終わってしまう試合である。

9月は全力を出し尽くさないと明るい明日はないと思って、1試合1試合全力を出し切って闘った高校が、最後には笑う。選手権前の9月の試合の出来、不出来で大体のチーム状況は分かる。昨年の韮高を思い起こせば分かるはずである。例年、9月のユースリーグ、トレーニングマッチでの戦績が良ければ、トーナメントの上に勝ち進む確率は高いというデータが出ている。試合内容は良かったけれど負けてしまうチームか、内容は今一つだけど、しぶとく勝つチームでは、今の時点でどちらがいいのだろうか。内容はもちろん、結果も楽しみにしている。