ニラニスタ発・蹴球思案処

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『に・ほ・ん・も・の』

5月サッカー本
 
『に・ほ・ん・も・の』

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著 者 中田英寿
発行所 KADOKAWA
2018年12月6日発行
 
サッカーという競技とは関係ない別の分野で、韮崎高校のOBで元サッカー選手の中田英寿が出版した本である。ヒデが「日本文化の素晴らしさを少しでも伝えられるきっかけになれば」と思って出版した本である。
2009年より6年半(当初は半年から1年半くらいだと思っていた)かけて、47都道府県を旅して出会った中田英寿おすすめの「にほんもの」が、うっとりする写真と秀麗な文章で紹介されている。
 
まえがき
「日本のことを何も知らない」
世界を旅すると、さまざまな人に日本・そして日本文化について訊かれる。歴史、工芸、伝統芸能、宗教、食、あるいは茶道や侘び寂びの精神について。日本に関心をもってくれる人がたくさんいる。だが自分はどれくらい日本のことを知っているのか。そう考えたときに、実は何も知らないということに気が付いた。それが日本を旅するきっかけとなった。
 
この本は、「ReVALUE NIPPON」という日記的に記録に残そうと決めたサイトとリンクしている。けれど本に載っている「にほんもの」がサイトに載っていないものも多々ある。現在は「ReVALUE NIPPON」は「にほんもの」に名前を変え、覗くことができる。
地元山梨県も知る人が知るディープなところへ足を運んでいる。ヒデ本人が写真に写っているので、丁寧に日本中を歩き回ったことが分かる。

にほんもの | 日本の文化をめぐる旅。

中田英寿がサッカーを通じて自己を成長させ、世界に羽ばたき、活躍し名を残した。現役を引退してからは、こうやって誰にもまねできない第2の人生を歩んでいる。もっとヒデの文章があればいいと思うのだけれど、普通の旅の本やグルメ本と趣を異にしているところが、この本の魅力である。
 
この『に・ほ・ん・も・の』は、昨年の12月に初版が出て以来、重版が決定されているにもかかわらず、いまだ増版されていない。初回の版数がどれくらいなのかは分からないが、現在出回っている本は、定価の1.5倍以上で取引されている。僕は買いそびれてしまい、そのくらいの値段で買うことになってしまった。
Kindle版では定価で購入はできる。