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『90歳の昔話ではない。』古今東西サッカークロニクル

5月サッカー本
 
『90歳の昔話ではない。』 古今東西クロニクル

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著 者 賀川 浩
発行所 東邦出版
2014年9月21日発行
 
2018FIFAワールドカップロシア大会がいよいよ近づいてきた。著者の賀川さんは前回の2014ワールドカップブラジル大会で、10大会目の取材となった。そしてこの本を出版した。現役最年長のサッカーライターである。そして現在もその記録は続いている。
 
序 章 マイフットボールクロニクル
第1章 フットボールクロニクル
第2章 フットボーラークロニクル
第3章 ワールドカップクロニクル
 
僕が10代の頃から、現在に至るまで、賀川さんの文章に親しんできた。サッカーマガジンに連載される文章が「サッカー愛」が詰まっていて魅力的だった。
筆者について、あとがきに、国吉さんが書いてある通りである。
 
賀川さんの文章に触れていて、いつも感じるのがサッカーに対する愛情だ。独特の視点と豊富な知識、経験から、時に厳しい意見も書かれるが、それもすべてサッカーを愛するが故の言葉である。~略~ 昨今ではサッカーを語る文章はおびただしい数に上るが、ともすればサッカー理論、理屈で語ろうとしすぎる面もうかがわれる。果たして肝心のサッカーの魅力、面白さは伝えているのだろうか、と感じることもある。~略~ その魅力を語ろうと思えば、やはり愛情を持つ者にしかできないだろう。賀川さんはその点で第一人者である。
今年還暦の「若造」でも、賀川さんがこれまで示してくれた姿勢、何を書こうとも、根底にあるのは、このスポーツの素晴らしさを伝え、それによってサッカーにかかわった人がそれぞれの人生をより豊かにすること、サッカーにはそれだけの力があることを忘れずにいたい。